アニメ「シャドーハウス」第6話「庭園迷路」考察・感想

週刊ヤングジャンプにて連載中の「シャドーハウス」(ソウマトウ)アニメ第6話! シャドーと分断された生き人形たちは……

アニメキャプチャの代わりに毎話イラスト付きでシャドーハウスアニメを語るブログ。今回も、感想とアニメオリジナル展開についての考察、放送応援ファンアートを掲載する。

エドワードが庭園に張り巡らせた罠! ラムの踏み出した一歩が尊い……

!注意!ここから、アニメ6話、原作3巻のネタバレが含まれています。

第六話「庭園迷路」

あらすじ

エドワードによって、お影様たちと分断されてしまった生き人形たち。エミリコの食べたお菓子に入っていた「フェーヴ」をヒントに、鍵を作り出し部屋を脱出する。

一方その頃エドワードは、エミリコの前向きさとリッキーの提案したダンスにより、"落とすつもりだった"ケイトたちの距離が近づいてしまったことに歯噛みしていた。

部屋を脱出した生き人形たちは、エドワードからこのお披露目の「ルール」を知らされる。それは、「生き人形は囚われたシャドーを助け出してゴールに辿り着く」「生き人形は顔を傷つけてはいけない」「シャドーは服を汚してはいけない」というものだった。

なんだ坂こんな坂。エミリコへの想いが、ラムに一歩を踏み出させた……!

アニメ6話の見どころのひとつがここ。エミリコに協力するラムの掘り下げが泣ける。

お披露目まで全てに消極的で、主人のシャーリー様にすら一歩を踏み出せなかったラム。夜の見回りでエミリコに出会い、影響を受け、お披露目でエミリコに背中を押してもらったことで、ついにシャーリー様と触れ合うことができた。

坂道を登り始めるシーン。漫画版だと(エミリコ……私が一緒だとやっぱり迷惑かな……)というラムの心の声が入る。

ここで、必要以上にひとりだけで頑張ろうとしてしまうエミリコも、内心ラムと同じように遠慮してしまっているのだろう。

これまで、誰かの指示にずっと従ってきた、人差し指(ラミー)を頼ってきたラムが、お互いの「気遣いの壁」を乗り越えるために、自分自身の言葉と行動でエミリコを助けるのである。

アニメは序盤から、漫画以上にラムの存在感を強めてきていたが、ここでもきっちり演出を入れてきたのは、アニメでラムが非常に重要なポジションにいることの裏付けだろう。

ジョン様の大胆プロポーズとケイト様の塩対応が最高だ。

まず、アニメでリアル味の向上した檻の中のケイト様が美しい!

すすを出しては引っ込め、引っ込めては出し、すす能力を試したくてソワソワしているケイト様もやっぱりかわいい。

「ジョンの婚約者になれ」「嫌よ」「まあ聞け」(こいつ馬鹿なのかしら)からの流れが楽しすぎる。

ふたりとも頑固で自分の意思に忠実なところはそっくりである。言動は「俺様」キャラに見えるが、ケイト様の意思を尊重するジョン様の方がむしろ柔軟なくらいだ。

ここではケイト様の言葉とショーンのために引いたジョン様だが、この「プロポーズ」から動き始める二人の関係が楽しみすぎる。

ジョンがどんな男なのかはこれから徐々に描写されるだろう。ケイトとジョンについては色々言いたいことはあるが、まだ顔見せ序盤ということもあり、まずは今後の展開に期待する。

お披露目を管理するエドワードど、監視するシャドーたちの存在。

ちょいちょい挿入された、窓の向こうから生き人形たちを見る描写。やりとりの中身は流れからなんとなく分かるのだが、声が聞こえないのも気になる。

これは誰の視点だろうか? お披露目の間でショーンが喋っているシーンは、館の外から。温室のテラスでエミリコがラムに話しているシーンは、温室内からの目線だった。

「おじいさまとともにある棟」から観戦している上位のお影様たちの目だろうか? もしくは、駒を操っているジェラルド? ジェラルドだとすると、彼のすす能力は千里眼なのかもしれない。

観戦者のシャドーたちはエドワード初登場回でも少しだけ登場しているが、言葉を交わし合っているのは今回が初。

出立ちはパーティ衣装のようでかなり奇抜。シャドーなので当然顔はなく、表情が見えないままなのは貴族の仮面舞踏会を彷彿とさせる。

もうこの、「いびつな存在が貴族のように着飾って悪趣味なパーティを楽しんでいる」という状況がスーパー不気味なのだが(Rusty Lake Hotelかな?)、会話の内容や雰囲気はいたって気軽

今は純粋にこのイベントを楽しんでいるように見えるこの方々だが、今後ケイトたちにとってどのような存在になっていくのだろうか。それはまだ原作でも語られていない。


第6話記念イラスト(ファンアート)。Twitterにアップしたものを全景で。

第四話ファンイラスト
第6話 お菓子と生き人形

男子陣は「この量を5人で……」とぞっとしていたが、女子たちはほくほくと食べていたのがかわいい。それにしても、普段があの粗食でも、お菓子を前にしてウンザリしてしまうものなのだろうか。喜んでがっつきそうな気もするが。

迷路に囚われた5組のシャドーと生き人形たち。エミリコは無事ケイト様を鳥籠から解放できるのだろうか?


アニメ「シャドーハウス」第7話感想・考察へ

→アニメ「シャドーハウス」第5話感想・考察へ