アニメ「シャドーハウス」第8話「手のひらの上」考察・感想

週刊ヤングジャンプにて連載中の「シャドーハウス」(ソウマトウ)アニメ第8話! エドワードエンド……だと……?

アニメキャプチャの代わりに毎話イラスト付きでシャドーハウスアニメを語るブログ。今回も、感想とアニメオリジナル展開についての考察、放送応援ファンアートを掲載する。

ルウの隠れた才能。ラムの決意。そして衝撃の真実……からのまさかの特殊EDへ!

!注意!ここから、アニメ8話、原作3巻のネタバレが含まれています。

第八話「手のひらの上」

あらすじ

自分たちの主人探しの道中、花に囚われたシャーリーに出会ったルウ・リッキー。一言も喋らないシャーリーを不気味に感じつつ、リッキーはルウに腕を引かれて先を急ぐ。

遠方にすすが上がるのを見たルウは、迷いなく主人であるルイーズの名を呼ぶ。ルウはシャドーたちのすすの上がり方に個性があることを見抜いていたのだ。ルウの機転でルイーズを助け出した二人だが、リッキーはルイーズに「気持ち悪い」と罵られ、傷つく。

一方、エミリコとラムはケイトへと続く迷路に辿り着いたが、そこには大量の「こびりつき」が蠢いていた。

まさかのEDがないない……? エドワード特殊エンド「私の完璧な世界」の衝撃。

本編についても語ることは多いのだが、まずは衝撃のラストについて。

直前のジェイ、エリーとエドワードたちの会話ですでに不穏さは見せていたのだが、エドワードの「シャドー化」が生々しく描かれたのが第一の衝撃。

「特別な生き人形」エドワードの真の姿はシャドーだった。その「顔」は、どう得たものなのか……? 「お披露目」の先の、"こどもたち"の将来の姿を最悪な形で想像させてくる。

どうやら、彼は同期の協力のもと、成り上がるためにこのお披露目の機会を利用しているようだ。蹴落とそうとしているのは、「3階」のシャドーたち。

エドワードらは「2階」の住人で、シャドーハウスのヒエラルキーのトップが3階のシャドー。トップに君臨するための一歩手前にいるというところか。その一歩がどれだけ大きいものなのかは分からないが。

第二の衝撃は、エドワードのピアノの旋律に乗せて流れてきた「特殊エンド」(エドワードエンド、専用エンド、EDED、etc.と呼ばれるアレ)。

確かに、このブログでも彼の初登場時に活躍を楽しみにしていたが、まさかここまで特別待遇だとは……。

ピアノ曲「私の完璧な世界」もまさかの書き下ろし。作曲はOPも担当されている末廣健一郎さん。

確かに原作からしてすでに彼をイキイキ描いている節はあったし、アニメでもそのド派手なスーツと四白眼、そして羽多野渉さんの印象深い声で、存在が人目を引きつける。

ちなみに、内容は長辺一枚絵の横スクロールで、エドワードがシャドー化してお披露目を作り上げ、また「顔」に戻るというもの。

シャドー化を改めて印象付けるとともに、シャドーへの「変身」が可逆であることを示している。ここは、シャドーハウスの真実の中でも特に重要なポイントなので、もう一度EDの中で分かりやすく示す意図があったのかもしれない。

さて、この特殊EDのおかげで次回予告が全くなくなってしまったのだが、タイトルは「鳥籠と花」で原作41話(4巻)と同じである。

エドワードのピアノ演奏が36話のラストなので、原作通りに進めば5話分の内容になりそうだ。

「無口なルウ」の隠れた洞察力と、ルイーズの毒舌パトリック評。

ショーンやラム、ジョンやパトリックのキャラクターが掘り下げられた前回に続き、今回まず目立っていたのはルイーズ/ルウの主従と、ふたりに精神的に翻弄されるリッキーだ。

シャドーたちの「すすの個性」に気づいていたのはルウだけではないだろうか? ルイーズ以外のことに興味がないように見えて、実は周りをよく見ている彼女。

ルウの「声」だけですっかり安心してしまうルイーズ様は可愛いが、救出された後のリッキーへの態度は意外なほど辛辣。

一応ルウは「ここまで来るのを手伝ってくれた」と言っているにもかかわらず、開口一番「気持ち悪い!」からの「パトリックって絶対小物よねっ」……

ルイーズもまた、パトリックの態度が虚勢であることを見抜いていたのかも。しかし、この明け透けな言葉と、ルウの「顔」にガチでショックを受けているリッキーがかわいそう。次回、復讐なるか……?

「声」だけですっかり安心してしまうと言えば、ラスト直前のケイト様も。原作での、ブチ抜き見開きでケイトの名前を絶叫するエミリコは必見!

最後はラムの告白について。

これまでもシャーリー様との触れ合いになかなか踏み出せないラムがちょくちょく描写されていたが、まさか全く喋ったこともなかったとは……。

主人とは全くコミュニケーションが取れず、他の生き人形たちにはいじめられ、ラムがどれだけ孤独だったか伝わってくる。「人差し指」を話し相手にしてしまうのも無理はない。

ケイトのために台車を選び、袋のステキな使い道を思いついたエミリコに対し、「私は自分のことしか考えてない」でランタンを映すのはにくい演出。

思えば、それぞれの生き人形たちが道具をどう選んだかにも考え方がよく表れている。

ルウは考えなしとも言えるが、状況に任せてもうまくいく「運がいい」タイプ。ショーンは身体的なハンデを補うもので、「身体が資本」タイプといえる。リッキーはルール違反を警戒した「理論派」または「慎重派」と言えるかも。

ラムは、暗闇への恐怖から、その時点では何の役にも立たないランタン。結局は、色々な場面で活躍したけれど。

エミリコのシャーリー様想像はおもしろかわいいが、「本当にそうだったらいいな」と思わせる内容で、ラムもにっこり。

次回、本物のシャーリー様との再会が楽しみ。


8話放送記念イラスト(ファンアート)はこちら。Twitterで投稿したものと同じなので、オマケ(?)のラフと一緒に。

元ネタは公式HPの「Blu-ray&DVD全巻購入特典」の衣装。不思議の国のエミリコといったところか。同じ衣装のケイト様が可愛いので要チェック。

第四話ファンイラスト
Blu-ray全巻購入特典のエミリコたち
上のラフ画。こびりつきがもっといっぱいいた。

来週、ついにケイト救出? 他のペアも出口まで辿り着けるのか?


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